ももくり保護ニャンズダイアリー

保護猫・犬活動を応援しています/自身の保護猫2匹との日記。これから保護猫を迎える方や多頭飼いを始める方へお役立ち情報をお届け

熱海市の土石流被害からペットの災害対策を考えてみる①|なぜ人は避難しないのか

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こんにちは、ももくりです。

令和3年7月3日に発生した
静岡県熱海市の土石流被害につきまして、
被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

また、亡くなった方もいらっしゃるとのこと。
心よりお悔やみ申し上げます。

現在安否確認が取れていない方が
まだまだ100人程度…
実際の行方不明者数とは異なり、
被害の全貌が掴めない様子です。
一刻も早く全貌が明らかになり、
救助を待つ人が救助されることを祈っております。


さて、今回の土石流

映像見ましたが、
地震のように咄嗟に机の下に隠れても意味がない。
洪水のように2階に逃げても意味がない。
というより、逃げることの出来ない状況でした。

日本はここ数年、毎年のように
天災による被害が発生しています。

避難勧告』が廃止され、
避難指示』に一本化されました。

www3.nhk.or.jp

それほど、
逃げ遅れた故に被害にあった方が多かった…
という事です。
だから言葉をもっと明確にして、
ちゃんと『避難指示』をすることで
被害を最小限に抑えよう…という狙いです。

(今回は地域により『避難指示』が出ていなかったという話もあります。避難指示になるまで避難しなくて良いという話ではありませんのでご了承ください)


「避難しない」という選択について

まず初めに、
「避難しない」という選択肢を選ぶ人は
どんな人なのでしょうか。

様々な調査が行われており、
正常性バイアス
多数派同調バイアス
等難しい言葉で論文が書かれていますが
実際のところは分かりません。

だって、実際に避難せずに逃げ遅れてしまった人全員に
『なんで避難しなかったんですか?』
なんて聞けないのですから。

一概には言えませんが、
実際の具体的な心情としては

  • なんとなく大丈夫だろうと思った
  • 避難することが面倒だった
  • 介護や育児等で避難する事が大変だった
  • 猫や犬等のペットがいるから避難できなかった

という『思い込み』や
実際の『避難の手間』といった
とっても身近な理由で避難しない人が
多いのではないでしょうか。

「まだ小さな子供がいて避難所に行くのは…」
「猫を連れて避難所に行くのは…」
「ヘルパーさんもいないのに避難所に行くのは…」

では、どうしたら良いのでしょうか。

私は今回自分に当てはまる
『猫を連れて避難する事』
について、調べてみました。

ペット同行避難について

ひと昔前までは「避難所にペットなんて」
という考えが多かったと思います。

そのため、3.11の時も
ペットが避難区域に取り残されてしまった…
という問題を何度も耳にしました。

ですが、時代が進むにつれて、
『ペットも家族』という考えがきちんと広まり、
自治体でも『ペットの同行避難』について
ガイドラインを設けるなどの動きが広まっていきました。

ペットのストレス

ワンちゃんの場合、比較的外に出て
人と接する機会も多いですから、
個体差はあるものの、
避難自体がストレスにならない子もいるでしょう。

しかし、ネコちゃん、その他ウサギやハムスター等の小動物は
普段外に出る機会もなく、
また「外に出ることが苦手」という子も
多いと思います。

そのため、
避難するか・避難しないか
といった見極めが重要になります。

日頃から家族で冷静な時に、落ち着いて考えられる時に
ケースを想定しておくと良いでしょうね。

ちなみに我が家の場合は

【避難する場合】
①震災:避難する
※但し、建物の崩壊危険性がある場合のみ(ヒビ割れ、余震等から検討)
②水害:避難しない(複数の災害時以外)
※自宅が土砂災害および津波の危険性が無いため。
ハザードマップで2階以上に水位が上がる可能性が低いため。
(1週間分の食料や生活用品の備えアリ。2階のみで1週間生活する準備を整えている。)

と考えています。

自治体の対応・考え

神奈川県横浜市

www.city.yokohama.lg.jp

神奈川県横浜市では、災害時のペット対策について
専用のガイドラインを設けています。

横浜市は大きな自治体のため、
各区や地域ごとに詳しい避難場所のルールが定められているようで
○○小学校はペット同行避難可、というよりは
『各地域の防災拠点へ、ペット同行避難が出来るよう避難所環境を整えよう』
という提案をしている、スタンスでした。

実際に、市内の避難所で既にペット同行避難向けの
避難所設置レイアウトを準備しているしているケースもあります。
(『災害時ペットの一時飼育場所設置事例集』参考)

東京都大田区

www.city.ota.tokyo.jp

東京都大田区では、過去の事例から複合的な理由より『ペット同行避難』を推奨しています。
また救助要請や避難時の問い合わせ先となる
大田区防災危機管理課(区役所内)”とは別に、
災害時のペットに関する調整を行う窓口として
大田区保健所生活衛生課 動物対策班”という
窓口を設けています。

ペットに関する窓口が分けられていると
混線による混乱も軽減でき、非常に良いですね。

また『ペットを飼っていない皆様へ』と
ペットを飼っていない人への配慮もあり
災害時のトラブルを未然に防ごうという
配慮がうかがえます。


②へ続く⇒

momo-hogoneko.hatenablog.com